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目次
版画とは エスタンプ リプロダクション 後刷り
リストライク H.C. や E.A. とは ドライポイント エッチング
ソフトグラウンド
エッチング
リフトグラウンド
エッチング
シルクスクリーン
(セリグラフ)
合羽板
(ステンシル)
エングレービング リトグラフ アクアチント メゾチント
リノカット セロカット フロンタージュ エディション
オリジナル版画の署名と番号 版画の保存方法
ローマ数字とアラビア数字の比較

版画とは
 版画とは、「オリジナル版画」の略で、次のような定義があります。
  1. 版画を制作する目的で作家が、その下絵を描き、作家自身が技法に応じて、版を彫り、版を制作し、自分で摺るか機械で刷ったもの。簡単にいえば作家が自画、自刻、自刷したものをいいます。 
  1. 作家の監督下で職人がその指示通り制作した作品であること。 
  1.  完成した版図の中側、普通は外側の左下隅に限定数と、その版画が何枚目かを表示するために、例えば3/30と記入すると、これは限定数(エディション・ナンバー)が入って、更に右下隅に作家名が鉛筆で署名(サイン)していなければ版画ではないということになります。(例外もあります)
 
  1. 完成した作品の一枚一枚を職人が制作した場合、色彩や刷り上がりなどの点で、作家が容認したもの。
 以上の4原則を充たしているものが版画(オリジナル版画)ということです。

この4原則は1930年以降に制作された作品には適用されますが、それ以前のものには適用されません。
エスタンプ
版画のための下絵からではなく、既に描かれている油絵、水彩、グワッシュ(不透明水彩)素描(鉛筆、チョーク、によるデッサン)などの作品を手書きや写真製版の手段を版画の技法に応用させて制作した、複製版画と言われる種類のものです。
リプロダクション
(ポスター)
ルノアールやミレーなどの著名な作家の油絵などを写真製版し、グラビヤ、活版、オフセットなどの印刷行程を経て殆ど無限に近く刷った複製画のことです。千円か二千円程度のものです。
後刷り
 作家が制作した原盤が、作家存命中に破棄されずに遺産として残ったものを、遺族や画商、版元が新たに追加制作したものを言います。1930年以降、一定の限定枚数を刷った場合、原盤上に×か平行線を引いて、その版を破棄するのが常識になっていますが、たまたま、破棄していない原盤を利用して後刷りされる場合があるのです。
リストライク
オールド・マスターの巨匠《古典派の巨匠という意味でイタリアのマンテーニヤからスペインのゴヤあたりを総称しています》の原盤が残存していて、これを利用して刷った版画もあります。これは古い原盤であるので、版上が非常に傷んでいたり、摩耗しているため良質の版画が得られません。そこで原盤を全く同じに掘り起こしたり、補筆、加筆をして制作したものをいいます。往々にしてオリジナル版画と称している場合もあるので、購入する時には必ずオーセンティケイション(真正証明書)を添付してもらいましょう。
H.C. や E.A. とは

版画の定義第3項で申しあげた通り、版画には限定番号(ED)と作家の自筆署名が記入されています。このエディション・ナンバー(ED)が少なければ少ない程、稀少価値という点から価格も高くなっています。しかしこのエディション・ナンバーの代わりにH.C.(版元保存版)やE.A.(”英語ではA.P.”作家保存版)は、例えば作家が一つの作品を限定数100で刷った場合、1/100から100/100までエディション・ナンバーを記入し、それ以外に全枚数の10%から15%位、つまり10枚から15枚程度作家と版元が保存します。この保存した作品にH.C.書かれ、見本に用いたり、美術館への特別出品用にしたり、E.A.、A.P.などと記入して作家が自分の参考資料用に保存するために、これらも作品が存在する訳です。エディション・ナンバーのついた版画が売り切れた時に、この種の作品が市場に出回ってきます。

ドライポイント
よく磨かれた銅版に鋼鉄針やダイヤモンド針で直接刻描する最も簡単な技法ですが、針がすべってしまうので最も熟練を要する技法でもあります。刻描する線の両側、あるいは片側に、めくれ(バー)ができます。このまま刷るとインクがバーにひっかかって思わぬ芸術的効果がでてきますが15枚程度しか刷れないのでメッキをします。ピカソの1904年作のドライポイント「貧しい食事」はバーがついたまま刷った作品が、メッキした同作品の何倍もの価値がついています。
エッチング(銅版画)
グラウンド液を銅版の両側に塗り、よく磨いた表面を刻描します。するとグラウンドがはがれて銅版面が露出するので、これを硝酸の中に入れると、その温度、時間の高低、長短によって線の太細が異なってきます。修正が容易なことで案外、容易な技法でもあります。
ソフト・グラウンド・エッチング
鉛筆や石版画と仕上がりが似ていますが、普通のエッチングのグラウンド液に濃い獣脂を混ぜて軟らかいグラウンドをつくり、それを版に塗ったり、その上に紙を当てて、鉛筆や針などで線を描いたり布や木の葉などを当てて押しつけたりして、その部分を剥がして凹版をつくる技法をいいます。
リフト・グラウンド・エッチング
(シュガー・アクアチント)
毛筆で描いたような効果をだすための技法で砂糖とアラビアゴムの溶液で絵を毛筆で直接版上に描き、その筆勢をそのまま版上に腐蝕定着させる方法です。この場合描いた上に液体グラウンドを塗り、乾いてから、ぬるま湯につけると、液体で描かれた部分は剥がれ、その露出した部分に松脂の粉末を散布し、熱を加えて版に定着、腐蝕させる方法で、ルオー、ピカソ、ミロなどがよく用いています。
アクアチント
松脂や砂糖の粉末を銅版上に撒布して熱すると、多孔質の砂目の美しい版面ができます。版面をザラザラにするため、紙ヤスリや硫黄の粉末を撒布することがあります。風景の背景や、空、雲、衣装などの効果を得るときに用いられます。ゴヤのアクアチントが有名です。
メゾチント
銅版の表面全体に彫刻刀(ロッカー)や、ガリ版に使うルーレットなどを用いて、縦、横、斜め、十文字と無数の平行線を描くと、ドライポイントと同じバーができます。このバーという「めくれ」の集積のあるまま刷るとビロードのような感触の深い黒のバックができます。これをスクレーパーという道具で削り取ると、その部分は明るくなり、バニッシャーでならして磨きあげると、画面に白い部分が浮上ってくるわけです。ムンク、長谷川潔、浜口陽三が多く手がけていますが、良い刷りは、せいぜい50~100枚程度です。
エングレービング
ビュランという彫刻刀で銅版や亜鉛版に直接、描画して、その彫りこんだところにインクをつけ、彫った溝のインクを残して不必要なインクを拭き取り、湿らせた紙を版面にのせ、5mm程度のフェルクの上からプレス機をかければ、溝の部分のインクが紙に刷りとられるわけです。デューラーやホガースの作品が有名です。
リトグラフ(石版画)
石灰石に油性の解墨、鉛筆、チョーク、クレヨンなどで描画し、その上から滑石粉末を撒布し、更に硝酸を加えたアラビアゴム液を塗ると表面が変化し、描いた部分にはインクが付着し、描いてない部分は水を吸収してインクをはじくようになります。石灰石の代わりに亜鉛板やアルミ板を使って大判の作品を制作することもあります。最もポピュラーな技法です。
シルクスクリーン(セリグラフ)
木枠に張った絹、もしくはナイロンの上に画像を切り抜いたフィルムを貼ったり、テウッシュという解墨で描いたり、感光液を塗って写真を投射したりする技法です。
合羽版(ステンシル・プリント)
薄い美濃紙を5枚程度、樹脂の渋で貼り合わせ、丈夫な耐水性の紙をつくります。これは丁度、羽を合わせたようなところから合羽板と呼ばれています。この原紙を切り抜いて顔料を摺りこんでできた作品は簡潔で、素朴、そして大胆なフォルムが特長です。日本では森義利がその第一人者といえましょう。
リノカット
木版と同じ彫り方で、リノリウムという材質上、製版も容易です。彫りに抵抗が少なく、柔らかい彫り味を生かすのに最適で、油性インクを用います。ピカソのリノカットが高価なことは有名です。
セロカット
セルロイドの液を、描こうとする形の上に流し込んで製版します。
フロッタージュ
これは銀貨の上に紙を置き鉛筆でこすると、その硬貨に刻まれている紋様が転写されます。このように、こすることによって仕上がった作品は1点1点が均一に表現されないので、1点ものが多く、マックス・エルンストやパスキンが良くこの技法を用いています。
エディション
例えば、100部摺った場合、このエディションは100部ということになります。ただし、E.A.やH.C.などもありますので、実際には、もう少し(10~15%)摺られます。作家と版元の中には、このE.A.とH.C.を別々に倍の数も保存する作家や版元もおります。これは作家の良識とモラルというわけです。

オリジナル版画の署名と番号

大体1930年頃から、作家は自分の制作した版画にサインと番号(エディション・ナンバー)を入れて他の復刻作品と区別するようにしました。この場合、若い番号が作品としてすぐれているとは云えません。右下にサインを入れて、はじめてオリジナル版画ということになりますが、ピカソの1905年作「サルタン・バンク」や1930年代のヴォラール・スィートのようにサインがなかったり限定番号が無くてサインだけあるような例外もあります。
版画の保管方法
絵画や版画は出来れば湿度40~60%、温度は20~25度の中に保存するのが最高の状態です。

シートでお持ちの場合、版画の種類によって作品と作品の間に入れる合紙は変えた方が良いでしょう。リトグラフシルクスクリーン(セリグラフ)エッチングメゾチントなどは油性のインクを用いているのでパラフィン紙か、トレーシングペーパー、木版画は薄葉紙、浮世絵は奉書紙などです。

大量の版画をお持ちの場合は、20枚単位ぐらいづつ、マットと合紙を入れて立てて保存棚等に入れ、年に2回くらい風通しのため虫干しすると良いでしょう。

版画を額に入れる時、ガラスと版画が密着することを避け、暖房器具の真上や、太陽、蛍光灯の直射光の当たらない場所に飾ると良いでしょう。(蛍光灯の当たらない場所は難しいですね)
ローマ数字とアラビア数字の比較
1と5を軸に置いた独特のパターンですから、そのパターンを覚えれば簡単です。
まずは表をご覧ください。

10
ⅩⅩ ⅩⅩⅩ ⅩL LⅩ LⅩⅩ LⅩⅩⅩ ⅩC
10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
CC CCC CD DC DCC DCCC CM
100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000

◆どの位も1と5が軸ですから◆

【右に+2】  【左に-1】

のパターンです。

・1より+2、5より+3の場合(,2,3,6,7,8)
その位の1を右に並べます。

例 3=ⅠⅠⅠ   7=ⅤⅠⅠ

・1より+3、5より+4の場合は、-1と考えます。(4,9)
その位の1を左に並べます。

例 4=ⅠⅤ   9=ⅠⅩ

数字は1と5しかなく、それの組み合わせということです。
位が上がる度に数字の文字が変わるだけです。

◆左から読む◆

MCMLXXVⅠⅠ

M=1000

CM=900

LXX=70

 VⅠⅠ=7

MCMLXXVⅠⅠ=1977

となります。




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